コンタクトへのナフサ不足の影響は?品薄や値上げの可能性と今できる備えを紹介!

コンタクトへのナフサ不足の影響は?品薄や値上げの可能性と今できる備えを紹介! 安全性

コンタクトへのナフサ不足の影響について、「いつものレンズが買えなくなるのでは」「さらに値上がりするのでは」と気になっている人も多いでしょう。

ナフサは石油化学製品の基礎原料であり、コンタクトレンズではレンズ素材だけでなく、ブリスター容器や包装資材など幅広い部分に石油化学由来の素材が関係しています。

ただし、ナフサの供給が不安定になったからといって、すべてのコンタクトレンズが一斉に欠品したり、すぐに購入できなくなったりするわけではありません。

2026年には日本国内でもナフサを含む石油化学製品の供給不安が話題になりましたが、政府は代替輸入や国内精製、中間製品の輸入などを組み合わせて必要量を確保する方針を示しています。

ここでは、ナフサとコンタクトレンズの関係を整理しながら、品薄や値上げが起こる仕組み、影響を受けやすいレンズ、ユーザーが現実的にできる備えについて詳しく紹介します。

高含水で潤い続く使い捨てレンズ

コンタクトへのナフサ不足の影響は?

ナフサ不足がコンタクトレンズに与える影響として考えやすいのは、突然レンズそのものが作れなくなることよりも、原材料費や包装資材費の上昇、納期の長期化、一部商品の在庫不足といった間接的な変化です。

コンタクトレンズは高度管理医療機器であり、一定の品質基準を満たす必要があるため、原料が不足したからといってメーカーが簡単に別素材へ置き換えることもできません。

そのため、サプライチェーンの一部が滞ると、メーカーや販売店が在庫を調整したり、生産する種類を絞ったりする可能性があります。

一方で、日本全体でナフサが完全に枯渇しているわけではなく、通常使用するコンタクトを慌てて大量購入する必要がある状況とも限りません。

レンズ素材

ソフトコンタクトレンズにはハイドロゲルやシリコーンハイドロゲルなどの高分子素材が使われており、こうした化学素材を製造する過程では石油化学産業のサプライチェーンと深く関わっています。

従来型のソフトコンタクトで広く知られるHEMAなどのモノマーを重合して作る素材も、原料から製品に至るまで複数の化学品メーカーや加工工程を経由して供給されています。

ナフサはエチレンやプロピレン、芳香族化合物など多くの基礎化学品につながる上流原料であるため、供給量や価格が大きく変動すると、下流の高分子材料にも影響が波及する可能性があります。

ただし、「コンタクトレンズがナフサをそのまま固めて作られている」という意味ではなく、ナフサから複数段階の化学反応や加工を経て生み出される石油化学製品が関係していると考えるのが適切です。

したがって、ナフサ不足が起きてもレンズ材料への影響が現れるまでには時間差が生じることがあり、メーカーごとの原料調達先や在庫量によって影響度も異なります。

包装資材

ナフサの影響を考える際は、コンタクトレンズ本体だけでなく、1枚ずつレンズを収容しているブリスター容器や包装フィルムなどにも目を向ける必要があります。

ワンデータイプの場合は毎日新しいブリスターを開封するため、レンズ1枚につき容器と密封用の包装材料が必要となり、年間では非常に多くの樹脂製資材が使用されます。

こうした樹脂製品の原料価格が上昇すると、レンズ材料に大きな変化がなくても、製品全体の製造原価が上がる可能性があります。

特に大量生産される使い捨てコンタクトでは、一つひとつの容器にかかるコストがわずかに上昇しただけでも、生産総量で見るとメーカー側の負担は大きくなります。

そのため、ナフサ価格の上昇はレンズそのものだけでなく、容器や包装を通じて販売価格へ間接的に反映される可能性があります。

製造コスト

コンタクトレンズの製造には、レンズ素材だけでなく、保存液、容器、フィルム、外箱、製造設備、品質管理、輸送など多くのコストが発生します。

ナフサや原油価格が上昇すると石油化学原料だけでなく、物流に必要な燃料や樹脂製の輸送資材など複数の費用が同時に上昇する可能性があります。

一つの原材料だけが値上がりした場合にはメーカー側で吸収できるケースがありますが、複数のコストが長期間上昇すると、販売価格を維持することが難しくなります。

実際にコンタクトレンズ業界では、2025年から2026年にかけても原材料費、資材費、物流費などの上昇を理由とした価格改定が複数確認されています。

ただし、これらの価格改定をすべてナフサ不足だけが原因だと考えるのは適切ではなく、為替、人件費、輸送費、海外での製造費など複数の要因を合わせて判断する必要があります。

供給量

ナフサ不足で最も心配されやすいのがコンタクトレンズの欠品ですが、日本全国ですべての商品が同時に買えなくなるような状況を前提に考える必要はありません。

2026年6月2日時点で経済産業省は、ナフサについて中東以外からの代替調達や国内精製、中間段階の化学製品の輸入などを進め、ナフサ由来の化学製品を年度を越えて供給できる見通しを示していました。

また、資源エネルギー庁の2026年6月資料では、中東以外からのナフサ輸入量が中東情勢緊迫化前の月45万キロリットル程度から、5月には135万キロリットル超へ増加したとされています。

したがって、「ナフサがなくなりコンタクトレンズの生産が全面的に止まる」という単純な構図ではなく、輸入先の変更や中間製品の調達を含めて供給網全体で対応が進められています。

一方で、サプライチェーンの途中で供給が偏る「目詰まり」は発生し得るため、一部メーカーや一部商品だけ納期が不安定になる可能性には注意しておきましょう。

影響する部分 考えられる変化
レンズ素材 原材料費の上昇
ブリスター容器 樹脂価格の上昇
包装フィルム 資材費の上昇
物流 輸送費の上昇
メーカー在庫 出荷調整の可能性
販売店在庫 一部度数の欠品

販売価格

コンタクトへのナフサ不足の影響として、消費者が最も実感しやすい可能性があるのは販売価格の変化です。

原材料や包装資材の価格上昇が一時的であればメーカーや販売店が吸収することもありますが、高止まりすると商品の卸価格や販売価格へ転嫁される可能性があります。

2026年には実際に複数の販売店でコンタクトレンズの価格改定が案内されており、その理由として原材料費や調達コスト、物流コストなどの上昇が挙げられています。

もっとも、すでに実施された値上げにはナフサ問題が本格的に表面化する以前から続いていた物価上昇なども影響しているため、値上げ額をそのままナフサ不足によるものと判断することはできません。

今後も原油や石油化学製品の価格が高い状態で推移する場合には、次回の価格改定時にその一因として影響する可能性があると考えておくのが現実的です。

品薄になる商品

仮に供給制約が強まった場合でも、すべてのコンタクトレンズが同じように品薄になるとは限りません。

メーカーは通常、商品ごと、度数ごとに在庫を管理しているため、販売数量が多い標準的な近視用レンズは在庫を厚く持ちやすい一方、需要が少ない特殊な規格は在庫量が少なくなりやすい傾向があります。

乱視用では度数に加えて乱視度数や乱視軸があり、遠近両用では加入度数なども加わるため、同じ商品名でも非常に多くの規格を生産しなければなりません。

生産能力や原材料に制約が生じた場合、需要の多い規格を優先する判断が行われる可能性があるため、特殊度数を使っている人ほど在庫状況を早めに確認しておくと安心です。

海外から輸入される商品についても、ナフサだけでなく現地の生産状況、船便や航空便、為替などが関係するため、国内生産品とは異なる理由で入荷が遅れる場合があります。

  • 乱視用レンズ
  • 遠近両用レンズ
  • 強度近視用レンズ
  • 強度遠視用レンズ
  • 特殊なベースカーブ
  • 流通量の少ない度数
  • 海外からの輸入商品

現在の見方

2026年のナフサ問題については、「供給不安がある」という情報と「日本全体では必要量を確保できる」という情報を分けて考えることが重要です。

政府は2026年6月時点で、国内精製、中東以外からのナフサ輸入、中間製品の輸入、在庫活用などによって供給を継続できるとの見通しを公表しています。

その一方で、2026年6月に東京商工リサーチが実施した企業調査では、ナフサなどの石油化学製品について調達量または価格のいずれか、あるいは両方に支障があると答えた企業が85%に達しました。

つまり、日本全体として量が確保されていても、個々の企業や製品では価格上昇や入荷の偏りが起こる可能性があり、この違いがニュースを分かりにくくしているポイントです。

コンタクト利用者としては「全国的な枯渇」を心配するより、自分が利用している商品や度数の在庫と価格を販売店で確認するほうが実際の状況を把握しやすいでしょう。

ナフサ不足でコンタクトが値上がりする仕組み

ナフサの供給不安が起こった場合、コンタクトレンズへの影響は原料不足だけではなく、サプライチェーンのさまざまな段階を通じて価格へ波及します。

特にコンタクトレンズはレンズ本体だけを作れば販売できる商品ではなく、滅菌された状態で密封し、医療機器として品質を保ったまま配送する必要があります。

そのため、原材料から店頭に届くまでの複数段階で費用が上昇すると、最終的な販売価格にも影響しやすくなります。

ナフサ不足のニュースを見る際は、ナフサ価格だけではなく原油、為替、物流なども合わせて確認すると値上げの背景を理解しやすくなります。

石油化学原料

ナフサは原油を精製することで得られる石油製品の一つで、さらに分解することでエチレンやプロピレンなどさまざまな基礎化学品が作られます。

これらの基礎化学品から多種多様な樹脂や化学素材が生産されるため、ナフサは自動車、家電、建築資材、医療機器、日用品など幅広い製品の上流に位置しています。

コンタクトレンズについても、レンズ素材を構成する化学品や包装に使用する樹脂などの供給網が石油化学産業とつながっています。

ナフサ価格が上昇した場合、その金額がそのままコンタクトレンズ価格へ転嫁されるわけではありませんが、中間材料メーカーの価格改定を通じて徐々に製造コストへ反映される可能性があります。

そのため、ニュースでナフサ価格が上昇した翌日にコンタクトが値上げされるのではなく、数か月以上遅れて価格改定につながるケースも考えられます。

  • ナフサ
  • 基礎化学品
  • 中間材料
  • レンズ素材
  • 包装資材
  • 製品製造
  • 販売店への出荷

物流費

コンタクトレンズの価格には製品を工場から倉庫へ運び、さらに卸売業者や販売店、購入者へ配送するための物流費も含まれています。

原油価格が上昇するとトラックや船舶、航空輸送などの燃料費が上昇しやすく、海外生産の商品では国際輸送費の変化も受けます。

また、海外製コンタクトの場合は円安になるほど日本円に換算した仕入れ価格が上昇しやすいため、ナフサ問題とは別に為替の影響も大きくなります。

原材料価格、燃料費、為替が同時に悪化するとメーカーや販売店が負担するコストが複合的に増えるため、一つの要因だけを見て今後の価格を予測するのは困難です。

価格改定のお知らせに「原材料費や物流費の高騰」と複数の理由が記載されることが多いのは、このように製品価格が多数のコストから構成されているためです。

値上げのタイミング

ナフサ不足が話題になっても、すぐ翌月から全メーカーが一斉に値上げするとは限りません。

メーカーには一定量の原材料や製品在庫があり、原料の長期契約や為替予約などによって短期間の価格変動を吸収できる場合もあります。

一方で、高価格での原材料調達が長期間続いた場合や、包装資材メーカーから値上げを要請された場合は、その後の商品価格改定につながる可能性があります。

販売店によってもメーカーからの仕入価格をすぐに販売価格へ反映するところと、既存在庫がなくなるまで価格を維持するところがあるため、同じ商品でも値上げの時期が異なることがあります。

利用者は定期購入の価格変更通知やメーカー・販売店のお知らせを確認しておくと、急な負担増に気付きやすくなります。

コスト要因 価格への主な影響
ナフサ 化学原料価格
原油 燃料・輸送費
樹脂 包装資材費
為替 輸入価格
人件費 製造・物流費
国際輸送 輸入商品の仕入費

ナフサ不足で品薄になりやすいコンタクト

コンタクトレンズが品薄になるかどうかは、ナフサの供給量だけでは決まりません。

同じブランドでも度数や乱視軸などによって在庫量が異なるため、欠品は商品単位ではなく規格単位で発生する場合があります。

特に普段から取り寄せになるレンズを使用している人は、供給環境が不安定になったときに納期の影響を受けやすくなります。

どのタイプが影響を受ける可能性があるのかを知っておけば、必要以上に買いだめせず適切な量を準備できます。

特殊度数

強度近視や強度遠視などの特殊な度数は、一般的な度数に比べて利用者が少ないため、販売店や倉庫が保有している在庫も少ない場合があります。

通常時でも注文後にメーカーから取り寄せる商品であれば、物流や生産が不安定になった際には通常より納期が長くなる可能性があります。

ただし、特殊度数だから必ず欠品するという意味ではなく、メーカーの生産計画や在庫状況によっては安定して購入できる商品もあります。

自分の度数が店頭在庫されることが少ない場合は、残り数日分になってから注文するのではなく、ある程度余裕を持って購入するほうが安心です。

定期的に眼科を受診して度数が安定していることを確認したうえで、次回購入分を早めに手配すると無駄な買いだめも避けられます。

  • 強度近視
  • 強度遠視
  • 特殊なベースカーブ
  • 取り寄せ中心の商品
  • 販売量の少ない規格

乱視用

乱視用のコンタクトレンズは、一般的な近視用レンズよりも製品規格の組み合わせが多いことが特徴です。

通常の球面度数に加えて円柱度数や乱視軸を指定する必要があるため、一つの商品だけでも非常に多くの種類を製造・在庫することになります。

すべての規格を同じ数量だけ保管することは現実的ではないため、需要の少ない組み合わせでは在庫が薄くなりやすく、供給の遅れが表面化しやすい可能性があります。

普段から自分の乱視度数や軸が取り寄せになる人は、販売店で納期を確認しながら余裕を持って購入しておくとよいでしょう。

別の乱視軸や度数のレンズを自己判断で代用すると見え方や装用状態に影響するため、欠品時に別規格へ変更したい場合は眼科で相談することが大切です。

遠近両用

遠近両用コンタクトも、近視用の度数だけでなく加入度数など複数の条件が設定されているため、商品によって多数の規格が存在します。

一般的な近視用ワンデーと比較するとユーザー数が限られる商品もあり、販売店がすべての組み合わせを大量に保管しているとは限りません。

供給制約が発生した際には、メーカー側でも需要の大きい商品を優先して生産する可能性があるため、普段から取り寄せ期間が長い商品には注意が必要です。

遠近両用レンズは同じ度数表示でも製品ごとに設計や見え方が異なるため、欠品した商品を別ブランドへ単純に置き換えればよいとは限りません。

長期間入荷しない場合には、眼科で装用状態を確認しながら代替候補を選ぶ方法が安全です。

レンズタイプ 在庫面の特徴 備え方
一般的な近視用 流通量が多い 通常購入
強度近視用 規格によって少ない 早めに注文
乱視用 組み合わせが多い 納期を確認
遠近両用 規格が細かい 余裕を持って注文
輸入商品 物流の影響あり 入荷状況を確認

コンタクトを買いだめする前に知っておきたいこと

ナフサ不足のニュースを見て大量にコンタクトを購入したくなる人もいるかもしれませんが、必要以上の買いだめはおすすめできません。

コンタクトレンズには使用期限があり、目の状態や度数が変化すれば購入したレンズが合わなくなる可能性もあります。

また、多くの利用者が一斉に通常より多く注文すると、本来十分な供給量があっても販売店の在庫が一時的に減少することがあります。

自分が実際に使い切れる量を基準として、無理のない範囲で少し早めに購入する程度が現実的です。

適量を準備

コンタクトレンズの備蓄量に絶対的な正解はありませんが、使用期限と自分の度数の安定性を確認しながら、普段の購入サイクルより少し余裕を持たせる方法があります。

例えば毎月購入している人であれば、残り数日になってから注文するのではなく、次の1〜3か月分程度を余裕を持って確保しておくと急な入荷遅れにも対応しやすくなります。

一方、1年以上使う量を一度に購入すると、その間に度数が変化したり別の商品へ変更したりした際に大量のレンズが余る可能性があります。

特に成長期の子どもや視力が変化しやすい人、最近レンズを変更したばかりの人は、大量購入より定期的な眼科検査を優先したほうがよいでしょう。

「不足するかもしれないから買えるだけ買う」のではなく、「次の注文が少し遅れても困らない量を持つ」という考え方が適しています。

  • 残量を確認する
  • 使用期限を見る
  • 度数の安定性を考える
  • 次回検査時期を確認する
  • 必要量だけ購入する

使用期限

未開封のコンタクトレンズには使用期限が設定されており、外箱やブリスターなどに表示されています。

期限内であれば何年分でも大量購入してよいという意味ではなく、高温、多湿、直射日光などを避けてメーカーが指定する方法で保管する必要があります。

また、使用期限より先に自分の視力や角膜の状態が変化し、今まで使用していたレンズが適さなくなることもあります。

定期検査でレンズの種類や度数が変更された場合、買いだめしていた旧度数のレンズを無理に使い続けるのは避けましょう。

まとめ買いをする場合は、商品の期限だけでなく、自分がその期間内に安全に使い切れる可能性も考えることが重要です。

過剰購入

供給不安が報道された直後には、本来必要な量より多く商品を注文する人や企業が増え、それ自体が一時的な品薄を招くことがあります。

2026年のナフサ問題でも、経済産業省はナフサ由来製品について日本全体として供給量を確保しつつ、一部で過剰発注などによる流通の偏りや目詰まりが起きていると説明しました。

これはコンタクトレンズが実際に全国的に買い占められたという意味ではありませんが、供給不安の場面では需要側の行動も在庫状況を変える重要な要素になります。

通常1箱購入する人が一斉に10箱注文すれば、メーカーの生産能力が変わらなくても販売店では一時的に商品がなくなる可能性があります。

自分が困らない程度の予備を持ちながら過剰購入を避けることは、供給が不安定な時期に商品を必要な人へ行き渡らせる意味でも合理的です。

購入方法 メリット 注意点
通常購入 余りにくい 納期遅延に弱い
1〜3か月分の予備 遅延に対応しやすい 期限確認が必要
半年程度のまとめ買い 購入回数を減らせる 度数変化に注意
大量買いだめ 長期間保有できる 余る可能性が高い

ナフサ不足でいつものコンタクトが買えない場合の対処

実際に使っているコンタクトが欠品した場合でも、焦って度数の違うレンズを装用したり、交換期限を超えて使い続けたりするのは避けましょう。

コンタクトレンズは目に直接装用する高度管理医療機器であるため、在庫不足を理由に使用方法を変更すると眼障害につながる可能性があります。

まず販売店へ次回入荷時期を確認し、長期間入荷しない場合には眼科で代替レンズについて相談する流れが基本です。

メガネを併用できる状態にしておくことも、供給トラブルに左右されず生活するための有効な備えになります。

別店舗を確認

普段利用している販売店で欠品していても、メーカーそのものが生産を停止しているとは限りません。

販売店ごとに仕入れ時期や在庫数が異なるため、別の店舗や正規のオンライン販売店では同じ商品と同じ度数が残っていることがあります。

ただし、単に商品名が同じように見えるだけではなく、度数、ベースカーブ、乱視度数、乱視軸、加入度数など自分が使用している規格と完全に一致しているか確認してください。

極端に安い非正規ルートや出所が確認できない商品へ安易に切り替えるのではなく、高度管理医療機器として適切に流通している商品を選ぶことが大切です。

在庫が見つからない場合は何店舗も大量注文するより、販売店へメーカー在庫や入荷予定を問い合わせたほうが状況を把握しやすい場合があります。

  • 商品名
  • 度数
  • ベースカーブ
  • 乱視度数
  • 乱視軸
  • 加入度数
  • 使用期限

代替レンズ

いつものコンタクトが長期間入荷しない場合、別メーカーや別シリーズのレンズへ変更する方法があります。

ただし、同じ度数や同じベースカーブと表示されていても、素材、直径、厚み、レンズデザイン、含水率、酸素透過性などは商品ごとに異なります。

そのため、現在使用している商品と同じ数値の商品を自分で探して購入しても、必ず同じ装用状態になるとは限りません。

特に乱視用や遠近両用はレンズ設計の違いが見え方に影響しやすいため、代替商品を使用する場合には眼科でフィッティングや視力を確認してもらうほうが安全です。

供給不足をきっかけに別の商品へ切り替える場合も、単純な価格比較だけではなく目との相性を優先しましょう。

メガネを併用

コンタクトレンズを日常的に使用している人でも、すぐに使用できるメガネを1本用意しておくと供給トラブルに強くなります。

品薄だけでなく、目に充血や痛みが出たとき、コンタクトを紛失したとき、災害時などにもメガネがあれば無理にレンズを装用せずに済みます。

特に2週間交換タイプや1か月交換タイプを使用している場合、在庫がないからと交換期限を延ばして装用する行為は避ける必要があります。

ワンデータイプについても、一度外したレンズを保存して翌日に再使用することはせず、商品の使用方法を守りましょう。

コンタクトが入手できない期間だけメガネで過ごせる準備があれば、ナフサ不足などのニュースが出ても過度に買いだめする必要がなくなります。

状況 おすすめの対応
店舗だけ欠品 別店舗の在庫確認
メーカー欠品 入荷予定を確認
長期欠品 眼科で代替相談
予備がない メガネを使用
交換期限到達 期限を守って交換
目に異常がある 装用せず眼科受診

ナフサに関する情報を見るときの注意点

ナフサ不足とコンタクトの関係を調べると、SNSやニュース、ブログなどで「コンタクトが買えなくなる」「今すぐ買いだめしたほうがよい」といった情報を見ることがあります。

しかし、ナフサは非常に多くの産業に関係する上流原料であり、ナフサの供給量が減ったことと特定のコンタクトレンズが欠品することを直接結び付けることはできません。

供給状況を判断する場合は、日本全体のナフサ供給、化学材料メーカーの状況、コンタクトメーカーの生産、販売店在庫という段階を分けて考える必要があります。

過度に不安になるより、一次情報と自分が使っている商品の実際の在庫状況を確認することが重要です。

不足と欠品を区別

ナフサの輸入量や国内生産量が平常時より減少していても、その時点でコンタクトレンズが不足しているとは限りません。

石油化学メーカーは原料在庫を持ち、中間材料メーカーにも在庫があり、コンタクトメーカーや卸売業者、販売店にもそれぞれ一定の製品在庫があります。

さらに、2026年には中東以外からのナフサ輸入を増やすなど代替調達も行われているため、一つの輸入ルートが不安定になっても別の経路で補われる場合があります。

反対に、日本全体の供給量が足りていても特定企業へ材料が届きにくくなれば、一部製品だけ供給が不安定になることもあります。

ニュースで「ナフサ不足」と見た際は、それが全国的な絶対量の不足なのか、価格上昇なのか、特定業界での流通の目詰まりなのかを区別して確認しましょう。

  • 国内生産量
  • 輸入量
  • 中間材料の在庫
  • メーカー在庫
  • 販売店在庫
  • 物流の遅延

価格改定の理由

コンタクトレンズが値上げされた際も、「ナフサ不足が原因だった」と一つの理由だけで説明するのは難しい場合があります。

実際の価格改定では、原材料費、物流費、エネルギー費、人件費、為替など複数のコストが理由として挙げられるケースが多くあります。

2026年のナフサ供給不安が将来の価格へ影響する可能性はありますが、すでに行われたすべての値上げをナフサ問題に結び付けることはできません。

特に海外メーカーの商品は円安や海外工場のコスト変化などの影響も受けるため、国内のナフサ価格だけを見ても販売価格は予測できません。

販売価格の変化を確認する際には、メーカーや販売店が発表している価格改定理由を個別に確認すると情報を正確に理解できます。

最新情報

ナフサを取り巻く状況は国際情勢、原油輸送、国内の製油所稼働状況などによって短期間でも変化します。

2026年春には供給不安が強く意識されましたが、同年6月時点では政府が中東以外からの輸入拡大や国内精製によって供給を継続できる見通しを示していました。

その後も個別企業では価格や調達に影響が残る可能性があるため、「一度不足したからずっと不足する」「政府が量を確保したからすべて解決した」という両極端な判断は避けたほうがよいでしょう。

コンタクトユーザーが最も確認すべき情報は、自分が利用しているメーカーや販売店から出ている欠品情報、出荷遅延情報、価格改定のお知らせです。

普段使っている商品が通常どおり注文できているのであれば、ナフサのニュースだけを理由として大量購入する必要性は高くありません。

確認する情報 分かること
政府発表 国内全体の供給状況
メーカー発表 生産・出荷状況
販売店情報 実際の在庫
価格改定案内 値上げ時期
眼科 代替レンズの相談

ナフサ不足でも慌てずコンタクトの在庫を確認しよう

コンタクトへのナフサ不足の影響としては、石油化学由来のレンズ材料や包装資材などを通じた製造コストの上昇、販売価格の値上げ、一部商品の納期遅延や欠品などが考えられます。

一方で、ナフサはコンタクトレンズへ直接そのまま使われている原料ではなく、多段階の石油化学サプライチェーンを経由して影響するため、ナフサ不足が起きたからといって直ちにすべてのコンタクトが買えなくなるわけではありません。

2026年6月時点では、日本政府は中東以外からのナフサ輸入拡大、国内精製、中間製品の輸入、在庫活用などにより、ナフサ由来の化学製品の供給を年度を越えて継続できる見通しを示しています。

ただし、全国的には必要量が確保されていても、流通上の目詰まりやメーカーごとの原料調達状況によって、一部の商品や特殊度数では在庫が不安定になる可能性があります。

特に乱視用、遠近両用、強度近視用など普段から取り寄せになる商品を使用している人は、残り数日分になる前に販売店へ在庫や入荷予定を確認しておくと安心です。

値上げについても今後起こる可能性はありますが、ナフサだけではなく原材料費、為替、物流費、人件費など複数の要因が関係するため、将来の価格を正確に予測することはできません。

必要以上の買いだめは使用期限や度数変更による無駄につながるほか、一時的な在庫偏在を生む原因にもなるため、普段より少し余裕を持った量を準備する程度が現実的です。

もし使用中の商品が欠品した場合は、交換期限を延ばしたり異なる度数を自己判断で使ったりせず、別店舗の在庫確認や眼科での代替レンズ相談、メガネの利用など安全な方法で対応しましょう。

ナフサ問題については大きなニュースだけで判断せず、自分が使用しているコンタクトレンズの実際の在庫状況とメーカー・販売店からの情報を確認することが最も確実です。

高含水で潤い続く使い捨てレンズ