緑内障はコンタクトが原因で起こる?直接原因ではないが定期検査が大切!

緑内障はコンタクトが原因で起こる?直接原因ではないが定期検査が大切! 症状

コンタクトレンズを長く使っていると、「このまま使い続けると緑内障になるのではないか」と不安になる人もいるでしょう。

結論からいうと、一般的なコンタクトレンズの装用そのものが緑内障の直接的な原因になるとは考えられていません。

緑内障は主に視神経が障害される病気で、眼圧や視神経の性質、年齢、近視、遺伝的な要因などが複雑に関係しています。

一方で、コンタクトレンズ利用者は視力がよく見えていることで目の病気に気づきにくかったり、定期的な眼科受診をしなくなったりすることがあるため注意が必要です。

緑内障の原因とコンタクトレンズの関係を正しく理解し、どのような人が検査を受けたほうがよいのか、緑内障になった後もコンタクトを使えるのかまで詳しく紹介します。

コンタクト処方の質を深く知るために

緑内障はコンタクトが原因で起こる?

コンタクトレンズを装用しているだけで緑内障になるわけではありません。

緑内障とコンタクトレンズでは主に影響を受ける目の部位が異なり、コンタクトレンズは角膜などの眼表面にトラブルを起こすことが多いのに対し、緑内障では目の奥にある視神経が障害されます。

ただし、コンタクトレンズを使っている人にも当然緑内障は発症するため、両者を完全に無関係なものとして考えるのではなく、眼科で目全体を確認してもらうことが重要です。

直接原因ではない

通常のコンタクトレンズ装用が原因となり、開放隅角緑内障などの一般的な緑内障が発症するとは基本的に考えられていません。

コンタクトレンズは角膜の上に装着するものであり、眼球内部の房水が排出される仕組みを直接塞ぐものではありません。

そのため、長年コンタクトを使っているという事実だけで緑内障を過度に心配する必要はありません。

  • コンタクト装用=緑内障ではない
  • 主な影響部位は角膜表面
  • 緑内障では視神経が障害される
  • 定期的な眼科検査は必要

緑内障は視神経の病気

緑内障は視神経と視野に特徴的な変化が起こり、徐々に見える範囲が欠けていく病気です。

視神経は目で受け取った情報を脳へ伝える重要な役割を持っており、この神経が障害されることで視野の一部が見えにくくなります。

一度大きく障害された視神経を元通りにすることは難しいため、症状が少ない段階で発見することが重要です。

緑内障の治療では主に眼圧を下げ、視神経への負担を軽減して進行を抑えることが目標になります。

眼圧が重要になる

眼圧とは眼球内部にかかっている圧力で、目の中を循環する房水の産生量と排出量のバランスによって変化します。

房水がうまく排出されなくなると眼圧が上昇し、視神経に負担がかかることがあります。

一般的には10~20mmHg程度が正常範囲の目安とされていますが、正常範囲内の眼圧でも緑内障になる人がいます。

したがって、眼圧の数値だけを見て緑内障ではないと判断することはできません。

確認項目 主な意味
眼圧 眼球内部の圧力
眼底 視神経乳頭の状態
視野 見える範囲
OCT 網膜神経線維などの厚み

正常眼圧でも発症する

日本では、眼圧がいわゆる正常範囲に収まっていても緑内障を発症する正常眼圧緑内障が珍しくありません。

その人の視神経がどの程度の眼圧まで耐えられるかには個人差があるため、同じ眼圧でも視神経への影響は異なります。

このため、コンタクトレンズを作る際の簡単な視力測定だけでは緑内障の有無を判断できません。

眼圧に問題がないと言われた経験があっても、眼底や視神経まで調べていなければ緑内障を完全に否定できない点を覚えておきましょう。

コンタクト障害とは別物

コンタクトレンズによって起こりやすいのは、ドライアイ、角膜の傷、感染性角膜炎、アレルギー性結膜炎などの眼表面のトラブルです。

長時間装用や不適切なレンズケアを続けると、角膜が酸素不足になったり細菌が繁殖したりする危険性があります。

これらは緑内障とは異なる病気ですが、放置すれば視力に大きな影響を与える場合があります。

緑内障にならないからコンタクトレンズの使い方を気にしなくてもよいという意味ではありません。

視力が良くても安心できない

コンタクトレンズを装着して1.0や1.2まで見えているからといって、緑内障がないとは限りません。

一般的な視力検査は中央付近の細かなものを識別できる能力を確認する検査であり、緑内障で問題になる視野とは別のものです。

初期から中期の緑内障では中心視力が保たれていることも多いため、コンタクトを入れるとよく見える状態でも病気が進んでいる可能性があります。

視力だけではなく、眼底検査や視野検査などを組み合わせることが早期発見につながります。

眼科受診が発見につながる

コンタクトレンズを購入するために眼科を定期的に受診することは、緑内障を含む目の異常に気づく機会になります。

医師が視神経乳頭の形などに異常を疑えば、眼圧測定やOCT、視野検査など詳しい検査につながる場合があります。

コンタクトレンズをインターネットなどで継続購入し、何年間も眼科を受診していない人は目の状態を確認する機会が少なくなるため注意しましょう。

自覚症状がなくても定期的に診察を受けることには大きな意味があります。

コンタクト使用者が知っておきたい緑内障の原因

緑内障は一つの原因だけで発症する病気ではありません。

眼圧のほかにも年齢、近視、家族歴など複数の要素が関連すると考えられており、特に日本では正常眼圧緑内障にも注意が必要です。

コンタクトレンズを使用している人は、レンズそのものよりも自分が緑内障のリスクを持っていないかを確認することが大切です。

眼圧の上昇

緑内障で特に重要な要素の一つが眼圧です。

目の中では房水という液体が作られ、隅角と呼ばれる部分から排出されています。

房水がうまく排出できなくなると眼圧が上昇し、視神経に負担がかかりやすくなります。

緑内障では治療によって眼圧を十分に下げることで、視神経障害の進行を遅らせることが期待されています。

  • 房水の排出低下
  • 眼圧上昇
  • 視神経への負担
  • 視野障害の進行

年齢によるリスク

緑内障は年齢とともに発症する人が増える病気です。

日本で実施された多治見スタディでは、2000~2001年の調査で40歳以上の約5%に緑内障が認められました。

これは40歳以上のおよそ20人に1人に相当するため、特別に珍しい病気ではありません。

長年コンタクトを利用している人も40歳を過ぎたら、レンズの度数確認だけではなく緑内障を意識した検査を受けることが大切です。

近視との関係

近視は緑内障、特に開放隅角緑内障のリスクと関連することが知られています。

コンタクトレンズ利用者には近視の人が多いため、「コンタクトを使っているから緑内障になった」のではなく、背景にある近視が緑内障のリスクと関連しているケースを分けて考える必要があります。

特に強い近視では眼球の形状が変化して視神経周辺の評価が難しくなる場合もあります。

近視が強い人ほど、自覚症状の有無だけで判断せず定期的な眼底検査を検討しましょう。

要素 緑内障との関係
高い眼圧 重要なリスク要因
加齢 発症率が高まる
近視 開放隅角緑内障と関連
家族歴 リスク判断の材料
コンタクト装用 直接原因とは考えにくい

コンタクト利用中に気をつけたい目の異常

コンタクトレンズは緑内障の直接原因ではありませんが、使い方が不適切であれば別の眼障害を起こすことがあります。

また、コンタクトによる症状だと思って放置していた違和感が、実際には別の目の病気から生じている可能性もあります。

普段と違う症状が現れた場合は、自分だけで原因を決めつけないことが重要です。

長時間装用

コンタクトレンズを必要以上に長く装用すると、角膜への酸素供給が不足しやすくなります。

角膜には血管がないため、大気中などから取り込む酸素が健康維持に重要です。

レンズの装用時間を守らず、毎日のように朝から深夜まで使用すると角膜への負担が大きくなる可能性があります。

緑内障予防とは別の意味でも、眼科医や製品の指示に従った装用時間を守ることが重要です。

  • 装用時間を守る
  • 就寝前に外す
  • 違和感があれば装用を中止
  • 交換期限を守る

角膜トラブル

コンタクトレンズの代表的なトラブルには角膜上皮障害や感染性角膜炎があります。

レンズに付着した細菌などが角膜の傷から侵入すると感染を起こし、痛みや充血、目やに、視力低下などが現れる場合があります。

特にレンズケースの衛生管理不足や交換期限を超えた使用、レンズを装着したままの睡眠などは避ける必要があります。

強い痛みや急な視力低下がある場合は、単なるコンタクトの疲れと判断せず早めに眼科を受診しましょう。

急な目の痛み

突然の激しい目の痛み、かすみ、頭痛、吐き気などが現れた場合には、急性緑内障発作を含む緊急性の高い病気が隠れていることがあります。

コンタクトレンズによる角膜障害でも強い痛みが生じるため、症状だけで原因を判別するのは困難です。

特に急激な視力低下や強い眼痛を伴う場合は、レンズを外して速やかに医療機関へ相談することが重要です。

症状 対応の目安
軽い乾燥感 レンズを外して休む
強い充血 眼科へ相談
強い眼痛 早めに受診
急な視力低下 速やかに受診
眼痛と吐き気 緊急受診を検討

緑内障でもコンタクトレンズは使える?

緑内障と診断されたからといって、すべての人がコンタクトレンズを使用できなくなるわけではありません。

病状が安定しており、角膜などにも問題がなければ、医師の判断のもとでコンタクトレンズを継続できるケースがあります。

ただし、緑内障では長期間の点眼治療が必要になることが多いため、レンズと点眼薬の使い方には注意が必要です。

使用可否は状態次第

緑内障患者がコンタクトレンズを使えるかどうかは、緑内障の種類や進行度、眼圧、角膜の状態、使用している薬などによって異なります。

緑内障であるという理由だけで一律に禁止されるわけではありません。

一方で、手術直後や眼表面に炎症がある場合など、一定期間コンタクトを避けたほうがよいケースもあります。

自己判断で使用を再開せず、診察時にコンタクトを使いたいことを眼科医へ伝えて判断してもらいましょう。

  • 緑内障の種類
  • 病気の進行度
  • 眼圧の状態
  • 角膜の健康状態
  • 使用中の点眼薬

点眼前はレンズを外す

緑内障治療では眼圧を下げる点眼薬を長期間使用するケースが多くあります。

点眼薬によってはコンタクトレンズを装着したまま使用することが適さないため、基本的にはレンズを外して点眼する方法が安全です。

特にソフトコンタクトレンズでは点眼薬に含まれる成分や防腐剤がレンズに吸着する可能性があります。

具体的な再装用までの時間は薬剤によって異なるため、処方した眼科医や薬剤師の説明に従ってください。

メガネも準備する

緑内障治療を続けながらコンタクトレンズを使用する場合でも、メガネを用意しておくと便利です。

目に違和感がある日や点眼回数が多い期間、検査や治療の前後などにはコンタクトを休む必要が生じる場合があります。

常にコンタクトだけに頼る生活より、状況に応じてメガネへ切り替えられる環境を作っておくほうが目への負担を減らしやすくなります。

場面 対応
通常時 医師の許可範囲で装用
緑内障点眼時 レンズを外す
目に炎症がある時 メガネへ切り替える
手術前後 医師の指示を優先
異常を感じた時 装用を中止して相談

緑内障を早期発見するために受けたい検査

緑内障の厄介な点は、初期には自覚症状がほとんど現れないことです。

片方の目に視野の欠けがあっても、もう片方の目や脳が情報を補うことで本人が気づかないケースがあります。

コンタクトレンズで矯正視力が良好でも安心せず、必要に応じて緑内障を確認する検査を受けることが重要です。

眼圧検査

眼圧検査では、眼球内部にどの程度の圧力がかかっているかを調べます。

眼圧は緑内障の診断や治療方針を考えるうえで重要な情報ですが、一日の中でも変動するほか個人差があります。

さらに正常範囲内の眼圧でも緑内障になる正常眼圧緑内障があるため、眼圧検査だけで判断することはできません。

眼底検査やOCT、視野検査などと組み合わせて評価することが大切です。

  • 眼圧を測定
  • 数値には日内変動あり
  • 正常眼圧緑内障も存在
  • 他の検査との併用が重要

眼底検査

眼底検査では、目の奥にある網膜や視神経乳頭の状態を確認します。

緑内障になると視神経乳頭に特徴的な変化が生じるため、早期発見につながる重要な検査です。

健康診断で眼底写真を撮影した際に緑内障の疑いを指摘され、詳しい検査につながることもあります。

コンタクトレンズの度数が変わっていなくても、視神経の状態まで正常とは限らないため注意しましょう。

OCTや視野検査

OCTは光を利用して網膜や視神経周辺の構造を詳しく調べる検査です。

網膜神経線維層などの厚みを解析することで、緑内障による構造的な変化を確認する材料になります。

視野検査では一点を見つめた状態で周囲の光が見えるかを調べ、視野の欠け方を確認します。

これらの結果を継続的に比較することで、緑内障が進行しているかどうかを判断する際にも役立ちます。

検査 主な確認内容
視力検査 中心視力
眼圧検査 眼球内部の圧力
眼底検査 視神経乳頭
OCT 神経線維層など
視野検査 視野の欠損

コンタクト利用者も緑内障を正しく知って目を守ろう

コンタクトレンズを使用していること自体が緑内障の直接的な原因になるとは基本的に考えられていません。

緑内障では眼圧や視神経の性質、加齢、近視、家族歴などさまざまな要素を考える必要があり、特に日本では正常眼圧でも発症するケースがあります。

一方で、コンタクトレンズ利用者は矯正すればよく見えるため、視力が良いことを目全体が健康である証拠だと思い込まないことが大切です。

緑内障は初期に自覚しにくい病気なので、眼圧だけではなく眼底やOCT、視野など必要な検査を受けることが早期発見につながります。

また、長時間装用や不適切なレンズケアは緑内障とは別に角膜障害や感染症を起こす可能性があるため、交換期限や装用時間を守りましょう。

緑内障と診断された場合でもコンタクトレンズを使用できるケースはありますが、点眼薬との併用方法や装用の可否については担当の眼科医の指示を優先してください。

コンタクトレンズを作る機会を単なる度数確認だけで終わらせず、定期的に目の健康状態を確認する機会として活用することが、緑内障を含む眼疾患から視機能を守ることにつながります。

コンタクト処方の質を深く知るために